犬の問題行動へのしつけ

基本のしつけと生活

犬の問題行動へのしつけ

犬のせいにせず、飼い主に責任がある事を自覚する。

「無駄吠え」「噛み癖」「飛びつき」「引っ張り癖」などの問題行動は、近隣や他人への迷惑や事故怪我の原因となります。

可愛いからと言って過保護にして育てると、当然「わがまま」に成長します。

これは犬の問題ではなく、明らかに飼い主の問題です。
良い事をした時に褒められ、悪い事をした時は真剣に叱られる事によって初めて、犬は善悪を覚えて行きます。

最初から善悪を理解している子犬などいるはずもありません。
それを導いてあげるのは飼い主の責任です。
犬が人間社会で幸せに暮らしていく為に、そして飼い主自身にとっても、問題行動に対するしつけは、とても重要です。

瞬時に厳しく叱る

問題行動をした場合は、瞬時に真剣に叱る事が大切です。

例えば、噛み千切った電気コードを後から発見して叱っても、犬は何に対して叱られているのか理解できません。
瞬時に叱って、問題行動を止めたら、すかさず褒めてあげましょう。

厳しく叱っても改善ができない場合、ストレスや欲求不満が原因している恐れもあります。
叱ってばかりでなく、普段からお散歩や遊んでコミュニケーションを取ってあげる時間をしっかりと持てているかを考えてみましょう。

これも飼い主の責任です。

問題行動

問題行動1 無駄吠え

無駄吠えと言っても原因はそれぞれ違います。

  • 他の犬に吠える。(威嚇・恐い・遊びたいなど)
  • 掃除機やドライヤーが恐くてほえる
  • 人に吠える(恐い、かまって欲しい
  • 餌が欲しいなどの要求)

などなど様々な原因がありますので、まず自分の犬が何に対して吠えているのかを理解する必要があります。
その上で原因になる元を取り除いていかなければなりません。

ひとつ言っておきますと、犬は吠えるものだと理解しておいてください。
完全に吠えなくすることは出来ません。

無駄吠えを治すには、吠えた瞬間に叱ることがとても大事になります。
要求吠えの場合は、無視をすることが効果的です。
要求吠えに答えてしまうと、ますます吠えて要求するようになってしまいますので吠えても良いことがないと教えていきましょう。

問題行動2 噛み癖

子犬の内は、どの子も甘噛みがあります。

甘噛みは自然と解消されますが、この甘噛みをしている時に、人間を噛んではいけないと言う事をしっかりと教えておかなければなりません。
子犬を厳しく叱る必要はありません。
子犬が遊んでいる最中にじゃれて甘噛みしてきたら、びっくりさせるような声のかけ方で、『あ!!』『いけない!』『痛い!』と大きな声を出し自分の手の動きをとめ、それまでしていたことを中断し、無視をします。

甘噛みをやめたら、また遊んであげましょう。
物を噛む場合は、現行犯で瞬時に叱ります。事後に叱っても全く効果がありません。

それ以前に、噛まれて困る物、そして危険な物は飼い主の責任として片付けておきましょう。
噛んだ事を叱るばかりではなく、噛んで良いおもちゃやガムなどを与え、ストレスを解消させてあげる事を忘れてはなりません。

問題行動3 引っ張り癖

お散歩の時に引っ張るのは、飼い主をリーダーとして認めていない証拠です。

基本動作をしっかりとしつけて、飼い主をリーダーして認めさせる事が大切です。
「お座り」「待て」ができるのであれば、犬が前を歩こうとしたら、座って待たせた状態で、犬の前に行き「後(あと)!」と掛け声をかけます。後ろにいる事ができたら、褒めてご褒美を与えます。
基本動作ができていれば、「あと」や「つけ」は比較的簡単に覚えてくれるでしょう。

問題行動4 飛びつき

飛びつきは、犬が人間に対して好意を示す行為ですが、思わぬ事故につながる恐れがあります。

特に大型犬の場合は、しっかりとしつけておく必要があります。

まず犬が飛びついてきたら、両手で突き放します。
それと同時に目を睨みつけ「イケナイ!」などと厳しく言い聞かせます。
これを繰り返して行くと、犬が飛びつくことをためらうような仕草を見せるときがありますので、その時にすかさず思いっきり褒めてあげてください。